バーキンとケリーの違いは?サイズや特徴を徹底比較

バーキンとケリーの違いは?サイズや特徴を徹底比較

バーキンとケリーの違いは何?」
「買うならどちらがいいの?」

バーキン・ケリーといえば、どちらも「エルメス」を代表する名品バッグです。
そのため、どちらを購入したらよいか悩む方も多くいるでしょう。

バーキンとケリーの違いは、主に以下の4点です。

バーキンとケリーの違い
  • カジュアルなデザインとクラシックなデザイン
  • ハンドルの本数
  • オープントップとクロージャー開閉方式
  • デイリーユースとフォーマルな使用用途

この記事では、バーキンとケリーの違いや共通点を詳しく解説しています。
バーキン・ケリーの違いや特徴を知ることで、自分の求めるバッグがどちらなのかわかりますので、ぜひ最後までお読みください。

この記事でわかること
  • バーキンとケリーの違い・共通点
  • バーキンとケリーの歴史
  • バーキンとケリーのサイズ展開と特徴
目次

バーキンとケリーの違い

バーキンとケリーは、一見すると外観が似ているため違いがわからない人も多々います。
ですがデザインや使用用途など、それぞれ明確な違いがあります。
違いを理解すると、それぞれの特徴は大きく異なっていることに気付くでしょう。

バーキンとケリーの違いについて、以下の4つにまとめました。

バーキンとケリーの違い
  • カジュアルなデザインとクラシックなデザイン
  • ハンドルの本数
  • オープントップとクロージャー開閉方式
  • デイリーユースとフォーマルな使用用途

ひとつずつ見ていきましょう。

カジュアルなデザインとクラシックなデザイン

バーキンとケリーでは、バッグを製作するうえで重視している点が異なるため、デザインも違います。

バーキンは本来の美しさを残しつつ、機能性や収納力を重視したバッグです。
そのためフロントや背面にポケットが付いており、カジュアルなデザインといえます。

一方ケリーは見た目の美しさを重視したクラシックなデザインです。
綺麗な台形のフォルムはシンプルであり、かつ洗練された見た目で美しさを追求しています。

また「内縫い」「外縫い」の縫製方法があり、これらはバッグのイメージを大きく左右します。
「外縫い」はピンと革が張った状態で縫製されているためかっちりとした印象、「内縫い」はまるみがありやわらからかな印象をあたえます。

したがって、よりフォーマルな場面では外縫いが適しているといえるでしょう。

ワンポイントアドバイス

自分がどのようなシーンで使用したいかを思い浮かべ、バーキンとケリーのどちらを購入したらよいか検討しましょう。

ハンドルの本数

バーキンとケリーでは、それぞれのコンセプトの違いからハンドルの本数が異なります。

バーキンは収納力に優れ、多くの荷物を持ち運べるように設計されているためハンドルが2本あります。

一方、見た目の美しさを重視しているケリーは、よりスマートなフォルムに見えるようハンドルは1本です。
手を添えて持ち歩けるため、美しい持ち手にも見せてくれる形状です。

ハンドルの本数により、バッグ自体の印象がかわるため自分好みのものを選択しましょう。

ワンポイントアドバイス

ハンドルの本数により、持っている人の立ち姿もかわりますので、自分のファッションに合わせて購入するとよいでしょう。

オープントップとクロージャー開閉方式

バーキンとケリーでは、バッグの開閉方法が異なります。
開閉方法の異なる理由は、2つのバッグではハンドルの取り付けられている位置が違うからです。

バーキンはバッグのボディに直接ハンドルが取り付けられています。
そのため、フラップを閉めずに開けたままの状態で荷物を持ち歩いたり、出し入れしたりすることが可能です。

一方ケリーはフラップと呼ばれる蓋部分にハンドルが取り付けられているため、荷物の出し入れをする際は必ずフラップを開ける必要があります。

手軽に荷物の出し入れができる、オープントップデザインのバーキン。
フラップの開閉が必要なため、より安全性に優れているクロージャー開閉方式のケリー。

どちらにもそれぞれのよさがあるため、自身の性格や用途によって選ぶとよいでしょう。

ワンポイントアドバイス

自身が持ち歩く際、どの程度荷物を出し入れする頻度があるか考慮しましょう。

デイリーユースとフォーマルな使用用途

バーキンとケリーでは、それぞれに適した使用用途があります。

バーキンはエルメスならではの美しさそのまま、収納力と機能性に富んでいるのが特徴です。
フロントや背面にはポケットがあり、中には仕切りがありません。

サイドベルトによるマチ幅の変更も可能であるため、非常に使い勝手がよくつくられています。
そのため普段使いからビジネスシーンなど、さまざまな場面で使用でき、デイリーユースに適しています。

一方ケリーは見た目の美しさを重視しているため、高級感に溢れたデザインです。
洗練されたケリーのデザインは冠婚葬祭や、格式の高い場面に最適です。

購入後に使用したいシーンを想像し、バーキンとケリーのどちらがよいか検討しましょう。

ワンポイントアドバイス

ケリー25サイズ以上はショルダーストラップが付属するため、ファッションや気分によって持ち方を変えてもよいでしょう。

バーキンとケリーの共通点

バーキンとケリーは違う点が多い一方、共通点もあります。
バーキンとケリーの共通点について、以下の2つにまとめました。

バーキンとケリーの共通点
  • カデナとクローシュが付属している
  • フラップとクロアが特徴

ここで紹介する共通点こそが、バーキンとケリーが似ているといわれる理由でもあります。
バーキンやケリーを購入する前に、それぞれの共通点を理解しておきましょう。

詳しく知ることで購入後に、違うほうがよかったと後悔することもありません。
では、さっそくひとつずつ見ていきましょう。

カデナとクローシュが付属している

バーキンとケリーにはエルメスのモチーフである、カデナとクローシュが付属しています。
カデナはフランス語で南京錠、クローシュは鐘を意味しています。

クローシュは鐘の形をした、鍵を収納するアクセサリーのようなものです。
カデナはバーキンやケリーに使用されている金具の色により、付属している色が異なります。

たとえば、バッグの金具の色がゴールド金具であればゴールドのカデナ、シルバー金具であればシルバーのカデナです。
同様に、クローシュもバッグと同じ革でつくられています。

エルメスの象徴ともいえるカデナとクローシュ。
好みにより付属していても付けない人もいますので、自分ではどちらが好みか考えるのも楽しみのひとつといえるでしょう。

ワンポイントアドバイス

付属しているものではなく、異なる色や素材のカデナやクローシュが手元にあれば、自分好みに付け替えて使用するのもよいでしょう。

フラップとクロアが特徴

バーキンとケリーともに、フラップとクロアが採用されています。
開閉方式としても、基本的にはフラップをクロアで閉めて使用する点は同じです。

ですがハンドルの取り付けられている位置が異なるため、フラップのデザインは異なります。

バーキンはハンドルが綺麗に見えるようカッティングされており、直線的なデザインのフラップであるケリーとは印象も異なります。

どちらもフラップとクロアが使われたデザインである点は共通しており、バーキンやケリーの代表的な形といえるでしょう。

また、バーキンは多くの荷物を手軽に出し入れする前提でつくられたバッグのため、フラップを内側に折り畳むことでオープントートとしても使用可能です。

バーキンとケリーの歴史

最高級ブランドとして誰もが知るエルメスは、1837年に馬具工房としてはじまりました。
その後、「バーキン」「ケリー」がうまれるまで長い年月を経ています。

バーキンは1984年、ケリーは1956年からその名を呼ばれていますが、由来はどちらも有名な女優です。
それぞれの誕生秘話を詳しく解説していきます。

バーキンとケリーの歴史
  • バーキンの歴史
  • ケリーの歴史

では「バーキン」「ケリー」の時代背景を見ていきましょう。

バーキンの歴史

1984年、エルメスの5代目会長であるジャン=ルイ・デュマが、飛行機で偶然イギリス人女優のジェーン・バーキンと席が隣り同士になったことがきっかけで誕生しました。

ジェーン・バーキンが持っていたバスケットには、中身が飛び出る程の荷物が詰められていたそうです。
彼女は、「母親になったばかりの自分のニーズを満たすようなバッグがない」とデュマ氏に言葉をこぼしました。

するとデュマ氏が、「そのバスケットのように何でも放り込めるバッグをプレゼントさせて欲しい」と提案したことがきっかけで「バーキン」が誕生したといわれています。

デュマ氏は先に誕生していた「オータクロア」をもとに、収納力の高いバッグをつくり「バーキン」の名を付けました。

運命かのようにデュマ氏とジェーン・バーキンが偶然出会い、その結果エルメスを代表する名品バッグが誕生したのです。

ケリーの歴史

ケリーバッグの原点は、1936年に発売されたロベール・デュマがデザインしたバッグ「サック・ア・クロア」です。

1956年にモナコ公国の王妃となったグレース・パトリシア・ケリーが、マスコミからカメラを向けられた際、妊娠中のお腹を咄嗟にサック・ア・クロアで隠します。
その写真が雑誌に掲載されたことをきっかけに、サック・ア・クロアは大きな注目を集めました。

これを機に、エルメスはモナコ王室の許可を得て、バッグの名称を「サック・ア・クロア」から「ケリー」へと変更したことが、ケリーバッグの誕生です。

もともとは乗馬サドルを収納するバッグとして販売されていた、サック・ア・クロア。
いまでは誰もが魅了される憧れの「ケリー」となったのです。

バーキンとケリーのサイズ展開と定価

バーキンとケリーの定価は、毎年上昇を続けています。

どちらもサイズや素材により定価は異なりますが、サイズが大きくなるにつれ素材の使用量も増え価格も高額になる傾向です。

今回は代表的な素材である「トゴ」に絞って定価を解説していきます。

「トゴ」は雄の子牛の革を使用しており、柔軟性や耐久性を兼ね備えた素材です。
年数が経つにつれ革の質感が味わい深くなり変化を楽しめます。
丈夫で型崩れしにくい素材でもあるため、エルメスの中でも非常に人気の高い素材です。

バーキンとケリーのサイズや定価について以下にまとめました。

バーキンとケリーのサイズと定価
  • バーキンのサイズ展開と特徴
  • ケリーのサイズ展開と特徴

では、見ていきましょう。

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バーキンのサイズ展開と特徴

バーキンのサイズは、バッグの横幅5センチごとに展開されています。
以下の表は、現在流通しているバーキンの主なサイズと定価の一覧です。

モデルサイズ(横×縦×幅)
バーキン2525cm×21cm×13cm
バーキン3030cm×22cm×16cm
バーキン3535cm×27cm×18cm
バーキン4040cm×30cm×20cm

表に記載の4種類以外に大きいサイズの展開もありますが、流通量が少なく日本ではあまり目にする機会がありません。
とくにバーキン30はジャパンサイズともいわれており、人気の高いサイズです。

日本人女性の体格に合ったサイズのため、さまざま場面で活躍するでしょう。

はじめてバーキンを購入する人や、サイズに迷っている人はバーキン30がおすすめです。

ケリーのサイズ展開と特徴

ケリーはバーキンと比べ、細かくサイズ展開されています。

以下の表はサイズの定価一覧です。

モデルサイズ(横×縦×幅)
ケリー2525cm × 19cm ×9.5cm
ケリー2828cm ×21cm ×11cm
ケリー3232cm ×23cm ×12cm
ケリー3535cm ×24cm ×13cm
ケリー4040cm ×28cm ×16cm

日本人女性の間では、ケリー25から32が人気のサイズです。
その中でもケリー28、または32は汎用性が高く流通量も多くなっています。

ですが流通量が多いとはいえ、それ以上に需要も高いため入手は困難なサイズです。
財布や携帯など最低限の荷物にくわえて、化粧ポーチや手帳なども収納できるケリー28はさまざまな場面で活躍するでしょう。

バーキンとケリーの価格を比較

バーキンとケリーの価格は以下の通りです。

バーキンケリー
¥1,705,000~¥8,558,000¥1,716,000~¥2,189,000

サイズや素材などによっても異なりますが、値段帯に大差はありません。

以下でそれぞれサイズごとの定価を詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

バーキンの定価

バーキンの定価は以下の通りです。

モデル定価(トゴ)
バーキン251,738,000円
バーキン301,903,000円
バーキン352,068,000円
バーキン402,222,000円

バーキンの定価は、サイズや素材、カラー、金具の種類などにより異なります。

一般的に、定番素材であるトゴを使用したバーキンの定価は、約170万円から約220万円となっています。

また、バーキンは非常に希少性が高いため、定価での購入は難しく、リセール市場では定価を上回る価格で取引されることが多いのも特徴です。

ケリーの定価

ケリーの定価は以下の通りです。

モデル定価
ケリー251,716,000円
ケリー281,815,000円
ケリー321,914,000円
ケリー352,035,000円
ケリー402,189,000円

ケリーもバーキン同様にサイズや素材、カラー、金具の種類によって定価が異なります。

トゴを使用したケリーの定価は約170万円~約220万円となっており、バーキンと大差ない価格となっております。

また、買取相場に関しても、バーキンと同じく定価を上回った価格で取引されることも少なくありません。

バーキンとケリーってどっちが人気?

「バーキンとケリーってどっちが人気?」という問いに対して、どちらもエルメスのアイコン的存在であり、高い人気を誇りますが、用途やスタイルによって異なるファン層が存在します。

バーキンはカジュアルで収納力があり、ハンドバッグとして使われることが多く、忙しい現代女性やトラベルシーンでの利用に人気があります。

一方、ケリーはエレガントでフォーマルなシーンに適しており、ストラップを使ってショルダーバッグとしても使えるため、ビジネスやパーティーシーンでの需要が高いです。

そのため、どちらかが人気というわけではなく、バーキンもケリーもどちらも人気がある中で、人それぞれの好みに分かれています。

まとめ

バーキンとケリーの違いや共通点、さらにサイズ展開や定価を解説しました。
購入する前に、まずはそれぞれの違いをよく知っておきましょう。

バーキンとケリーの違いは以下です。

バーキンとケリーの違い
  • カジュアルなデザインとクラシックなデザイン
  • ハンドルの本数
  • オープントップとクロージャー開閉方式
  • デイリーユースとフォーマルな使用用途

エルメスの「バーキン」「ケリー」といえば、誰もが知る名品バッグです。
それゆえに価格も高額なため、気軽に購入できるものではありません。

バーキンとケリーの違いを知り、自分にとってより価値のあるものを購入しましょう。

執筆者情報

田崎 賢(たさき けん)
ブランド買取鑑定士

数万点にも及ぶブランド品売買の経験で得た知識から、ブランド品に関する旬な話題やお得な情報、購入時や売却時のポイントなどを発信しております。

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